借金問題を解決する方法は様々です。「頑張って返済する」というのが1つの方法であることは確かです。しかし実際に債務整理をする場合は、そのままでは返済が困難な状況であるために行うことが多いと思います。今回は、債務整理と任意整理の違いについて説明します。
債務整理とは、「契約に基づく弁済方法以外の手段」で借金問題を解決することです。日本語的意味からすると、債務者自らがカード会社と交渉して債務の免除を受ける場合にも債務整理ということになりそうですが、一般的には弁護士・司法書士が代理で行う解決手続を指します。
債務整理手続としては、任意整理・自己破産・個人版民事再生(小規模個人再生と給与所得者等再生)があります。
任意整理を指して「債務整理」と言う方がよくいらっしゃいます。日本語としては間違っていないと思いますが、弁護士としては「債務整理」とは、上記のように任意整理以外の法的な整理も含めた手段をいいます。
任意整理は、債務整理の手続のなかの一つで、弁護士が債権者と交渉して返済額を決定する手続です。ドラマ『半沢直樹』でやっていた「債権の7割カットしてくれ」という要求は任意整理の一種で、債権者の同意を得て債権放棄してもらうものです。
現実には、消費者金融等に対する任意整理で7割カットしてもらうことは難しいですが、元金のみを返済するということであれば応じてもらえることも多いです。半年以上支払を停止した上での元金のみ返済ですから、そのまま約束通り利息を払って返済するよりは、よっぽど有利な解決方法です。
それでは、なぜ債権者はこのような当初の条件より悪い条件での和解に応じるのでしょうか?『半沢直樹』の世界では、特に説明はなく国民のためとか国家プロジェクトであるとか言って、特に説明が無いように感じます。銀行がこの話に同意するメリットはなんなのでしょうか?
実際には、このように返済総額等の条件が悪化しても返済してもらう方が債権者にとってメリットがある場合があるのです。
任意整理の場合の減額率ですが、具体的には、100万円を年15.0%の利息で返済しているとして、これを月24,000円支払って返済すると、返済額は144万5,239円という計算になります。将来利息をカットした場合、100万円でいいわけですので、44万5,329円が減額されます。
しかし破産となってしまうと100%カット、個人再生でも8割程度カットで20万円程度の返済にとどまってしまいます。そのため、任意整理の方が業者にとっても嬉しいのです。
当事務所では、任意整理はもちろん、他の債務整理手続も取り扱っております。依頼者の方にとって最適な手続をおすすめできますので、借金問題で悩んでいらっしゃる方は、ぜひ一度ご相談ください。相談料は無料です。
Commenti