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【事例解説】パチンコや競馬が原因の借金は自己破産できる?


自己破産には「免責不許可事由」というものが定められています。(破産法252条1項)

免責不許可事由がある場合、破産手続を取っても免責されない、つまり、借金が残ってしまいます。個人が破産をする理由の多くは、抱えている借金をなくすために行うわけですから、それでは破産手続の意味がなくなってしまいます。

「免責不許可事由」のなかでもっとも有名なのが、浪費、ギャンブル(射幸行為)による借金の場合です。

日本語での浪費の意味は「無駄遣い」ですが、破産法では、無駄遣いという意味に加え「自分の本来使える資力をはるかに超えて浪費し、かつ、借金の原因のほとんどがその浪費にある場合」を指しています。

具体的には、借入原因のうちの例えば10%がパチンコや競馬などのギャンブル、という程度では浪費とは評価されません。借入金の例えば90%をパチンコや競馬の原資に使っているといった場合には、浪費と評価されるでしょう。

例えば、500万円の借金がある方がいたとします。その内訳が、400万円をパチンコのために借入、100万円をその返済のために借入をしたという場合では、免責不許可事由があると言えるでしょう。

1.主な破産原因がギャンブルである場合の債務整理はどうなるの?

パチンコや競馬といったギャンブルが主な借金の原因の場合、まずは任意整理か個人再生を検討することになります。理由としては、どちらの手続でも借入原因は問われないからです。しかし任意整理や個人再生は、返済自体は継続となりますので、そもそも収入が無かったり月々の返済が困難な場合には、自己破産手続をすることになるでしょう。

2.免責は得られるの?

当事務所へのご依頼者様で、破産は2回目、原因もほとんどパチンコという方がいらっしゃいましたが、無事に免責されています。結論としては、破産手続を取って免責を得ることも可能だといえます。


主たる借金の原因がギャンブルである場合の自己破産手続きでは、通常は同時廃止で簡単には破産できず、管財人が選任されることがほとんどになります。裁判所へ反省文を提出した上で、その後の家計が安定する見込みがあれば問題ないでしょう。



しかし弁護士への依頼後も競馬やパチンコを続けてしまうなど、ギャンブルへの依存度が大きいと判断される場合には、専門病院機関での改善プログラムやギャンブル依存症の互助団体を案内させていただくことがあります。当事務所では、こうした病院や互助団体の紹介も可能です。

実は当事務所の弁護士は、学生のころからパチンコ・競馬・麻雀といったギャンブルに精通しています。あくまで趣味というだけなのですが、学生時代には平日はパチンコ・麻雀、週末は競馬という生活をして、その原資はアルバイトで稼いでいました。

ということで、ギャンブルに熱中する方の気持ちも、なぜ借金が増えていってしまうかという過程も、負ける仕組みもよく理解しています。さらにギャンブルを理由に自己破産をした方々の手続経験も多くありますので、安心してご依頼ください。

パチンコや競馬の情報に触れないことは難しいといえるほど、実は身近にあふれています。パチンコ店は主要駅の前には必ずといってよいほどあるし、競馬(馬券)もインターネットで手軽に買えるようになり、いつでもどこでも熱中できる状態です。

ギャンブル依存症の専門家ではないので個人見解の範囲となってしまいますが、やはり通院プログラム等の内容をみていると、自分は依存症であるということへの自認と、ギャンブル以外の趣味を見つけることが近道になるようです。

当事務所では、上記のように債務整理による解決だけではなく、ご依頼者様のギャンブル生活からの克服を目指した関係団体の紹介も可能ですので、興味がある方はぜひお問い合わせください。



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